予想と期待を裏切り、妙な味がルキアの口内に広がった。
「味はどうだ」
「…そ、その、」
嘘でも、美味しい、と表現することが難しい。
それほど妙な味だった。
しかし白哉が自ら取り寄せてくれたものを食べないわけにはいかない。
まして、吐き出すことなどできるわけがない。
ルキアは意を決して、白玉を飲み込んだ。
「っ…」
その瞬間、ルキアの体に異変が生じた。
体温が上がり、体が汗ばんできたのを自覚した。
「どうした、ルキア」
「い、いえ、なんでも…」
いつものように静かに問う白哉に、自分の状況を正直に伝えるわけにもいかず、ルキアは歯を食いしばった。
「…具合でも悪いのか、それなら遠慮せず横になるがよい」
「ですが…っ」
さすがに白哉の前で横になるのは失礼だという気がする。
しかし、意に反してルキアの体は支えを失ったかのように畳の上に崩れ落ちる。
「も、申し訳ありません兄様…」
白哉を見上げる自分の目が熱で潤んでいるような気がした。
それでも、体の異変を止めることはできなかった。
体の中心が、なんともいえないもどかしさに疼く。
思わず両脚に力を入れ、摺り合わせてしまう。
「…思ったより効果の出るのが早いな」
「…?に、兄様?」
表情を変えず発せられた白哉の言葉の意味を理解しかね、ルキアは白哉を見返した。
白哉はそれに応えず、横たわるルキアに近寄り、ルキアの着物の裾の間に手を差し込んだ。
「っ、兄様、何をっ…」
白哉の長く白い指がルキアの太ももを撫でる。
その感触にただでさえ妙な感覚を覚えていた自分の体が、それまで以上に疼くのを感じルキアはさらに身をよじった。
しばらくは柔らかくすべらかなルキアの太ももの感触を愉しんでいるようだった白哉の指に力が入り、ルキアの下着を脱がせにかかる。
「あっ、兄様っ」
ルキアは抵抗しようと試みるが、もとより力の入りにくい体では白哉から逃れることはできず、すぐにルキアの下半身は冷たい空気に晒されることになった。
着物の裾が乱れ、剥き出しになった下半身に意識をやり、ルキアは再度両脚を堅く合わせたが、それを物ともせずに白哉の腕が伸び、ルキアの両脚を開かせた。
「やあっ兄様っ!」
開いた両脚の間に白哉が座り、ルキアの薄い恥毛にその顔を埋める。
「アッ兄様、だめっ、だめですっ」
力の入らない体をどうすることもできないルキアだが、言葉だけは白哉に抵抗する。
しかし白哉はルキアの声など聞こえないかのように、ルキアの陰部を舐めまわす。
次第に固く姿を誇張し始めた小さな芽を、尖らせた舌先で強く攻撃する。
滲みだしてきた愛液をわざと音を出してすすり、ルキアの羞恥心を刺激する。
ルキアの左脚を肩にかつぎ、空いた右手の指をルキアの蜜壷に差し込み、中を確かめるように這わせ、本数を増やして中でばらばらに動かし、締め付けを愉しむ。
「アアンッ、あっ」
「だめっ兄様っだめぇっ!」
「ア、いやぁっ、ああっ、んんっ」
「んーっ、んんっ、アッ!ああんっ」
「アッにいさま、ああっ兄様、兄様っ!」
最初は抵抗の言葉しか出なかったルキアの口は、白哉が施す手技に流され、次第に嬌声のみを発するようになる。
それは白哉が自分の着物の前を寛げ、股間のそそり立つものをルキアの蜜壷に差し込んでも変わりはなかった。
「アッああああっ、兄様ぁっ!」
狭いルキアの蜜壷をえぐるように白哉は動くが、ルキアはそれを歓迎するかのように受け入れる。
白哉はルキアの嬌声を耳にしながらも表情ひとつ変えずルキアを攻め立てる。
そして下半身とは違ってきちんと合わされたままだったルキアの着物の胸元に手をやり、左右に開いた。
既に固く立ち上がったルキアの乳首に白哉が舌をはわせる。
「アッ!」
それまでなにもされなかった部分に与えられた刺激にルキアは体を強張らせ、力の入らない腕をそろそろと動かし、薄い乳房にしゃぶりつく白哉の髪の毛に指を絡めた。
「んんぅ兄様、兄様…」
ルキアは体中に与えられる刺激と快感に酔い、白哉にすがりついた。
「ルキア…」
己の律動に反応して締め付ける膣も、小さく揺れる乳房も、固くなった乳首も、柔らかな肌も、その全てを手に入れた白哉は、ルキアが体を弓なりにしならせ絶頂を迎えても部屋から見える庭が薄暗くなっても、何度もルキアの中に白濁を流し込み、ルキアを離すことはなかった。
(完)