朽木ルキア大ブレイクの予感パート12 :  70氏 投稿日:2005/12/03(土) 23:45:39


『いちごみるく』


 ルキアがドラえもんのごとく押入れでのんびりしていると、襖の向こうから一護の声がした。
「今日はオヤジ達いねえから、俺の部屋以外でものんびり出来るぞ」
 押入れ生活も慣れたし、一護の部屋の中は普段から結構うろうろしているから余りどうでもいいと言う感じではあったのだが、一護が暇を持て余している様子が伺えたのでルキアは外に出ることにする。
「静かだな」
「喧しいのが3人ともいねぇからなぁ」
 風呂上りらしい一護は濡れた頭をタオルで拭きながら、ルキアが最近気に入ってるという苺味の乳酸飲料のペットボトルを手渡した。
 もっとも、目当てはポイントを集めたら貰えるうさぎのグッズのようだが。
「すまぬ」
 ルキアは嬉しそうに受け取ると、ベッドの上にちょこんと座ってペットボトルの蓋をひねった。
 最初はこの仕掛けになかなか苦労したのだが、今と成っては造作もない事に成っていた。
 現世の便利な生活に慣れると、あちらに戻ったときに苦労するだろうな、彼女はと心の中で苦笑した。
 もっとも、戻ろうにも戻れるような状況ではないし、戻った時に身の上に起こるだろう事態を考えると心が暗い。
 一護はもう一人の住人の姿が見えない事に気付き尋ねる。
「そいや、コンは?」
「あやつなら、さっきからうなされて寝ておる。昼間に余程恐ろしい思いをしたらしい」
 また遊子に見つかって、気味の悪い格好でもさせられたのだろうか。
 それとも再びチャド達に追いかけられたのだろうか。
 彼が自分を毛嫌いしていることは良く知っているが、想像すると彼の不幸な生き様を想うと同じ男として涙が出そうに成る。
 もっとも、ルキアへのセクハラ紛いの行動を考えれば差し引き0とも言えるが。
 一護はベッドの端に腰掛けると、斜め後ろの彼女をちらりと見て動揺してしまった。
 口の端から少し零れてしまった白濁の液体を手の甲で拭う姿に、その液体が別の物と重ね合わせて見えたのだ。
『ヤベッ……』
 下半身が僅かに反応した。
 ルキアは視線に気づいたのか、不思議そうにこちらを見ていた。
「口ぐらいちゃんと拭けよ!」
 サイドテーブルの上のティッシュ箱を掴むと、一護はルキアから顔を逸らしたまま前にぼすっと置いた。
 恐らく今の自分の顔は真っ赤に成っているに違いない。
 そんな顔を見られてたまるものか。
「確かに少々行儀が悪かったか」
 一護は深呼吸をして昂ぶる気持ちを整える。
 彼女は気づいていないだろうが、彼女が押入れに住み着いてからというもの、どうしても困っていたことがひとつあった。
 年頃の青少年なら義務とも言える行為を、自室に迂闊に行うことが出来なくなってしまったことである。
 風呂やトイレで処理したり、ルキアが眠っている隙に処理したりはしているが、どうにも落ち着き無い状況がここ暫く続いている。
 おまけに、最近ではその行為の間に頭に浮かぶ顔は、決まってこの押入れの主だ。
 処理した日の朝に、彼女と顔を合わせた時のバツの悪さといったらこの上ない。
 今の生活が続けば、自分がどんな行動に出てしまうか目に見えている。
「なぁ、ルキア。話があんだけどよ」
「なんだ?」
 己の心中を悟らせないように言葉を選びながら、
「ゲタ帽子の所にでも世話になる訳にいかないのか? 何時までも押入れ生活っつーのもキツいだろ」
 ルキアは腕を組むと少し間を置いて、
「確かに多少不便ではあるが、虚が出たときの対処に遅れが生じる方が面倒だ」
 予想通りの返答に一護はがっくりと肩を落とす。
「ソウルキャンディも有るし、コンも居るから平気だろ。たぶん」
 確かに一護の言う通りではあった。
 現に風呂を借りているし、自分が頼めばあの男は喜んで自宅の一室を貸してくれるだろう。
 そもそも、自分が居ないときのためにとソウルキャンディを用意したのだから。
 けれども、あの男がどれだけ危険な存在であるか判っているだけに、どうしてもその選択肢を選ぶ気には成れなかった。
 一護が何故こんな事を言い出したのかは、なんとなく想像が付かないわけでもないのだが。
 ルキアはずいっと身を乗り出して、一護の顔を覗き込み、
「なぁ、一護。やはり私がここに居るのは迷惑か?」
「そういう訳じゃねえけどよぉ。その、なんだ」
 これ以上どう説明しろと言うんだこのアマは。
「やはりそうなのか」
 眉間に皺を寄せうつむくルキアに、
「だから違うっつってんだろ!」
 一護は声を荒げて叫んで直ぐに、しまったと口に手をやった。
「すまん」
 一護は俯くルキアの両肩に手を置くと、反省猿のように首を垂れる。
「云わなくても判っては居る」
 ルキアは一護の両頬に小さな手を添えると、彼の唇に柔らかい感触を残した。
 手は頬から顎を通り、歳の割にはがっしりとした胸板を過ぎ、再び熱を帯び始めた下肢の手前で止まった。
「ル、ルキア、ちょっ、待て」
 慌てふためく一護を意に介することもなく、決して器用とは言えない手つきで、イージーパンツの紐を解こうと試みる。
「おまえ、何やってんのか判ってんのかっ!?」
 声が裏返って居ることすら気付いていない一護に、ルキアは切羽詰った表情で答える。
「浦原に食われるくらいなら、貴様に食われた方がマシだ!」
「なんでいきなりそうなるんだ!」
 言い争っている間にもルキアの手は止まらず、紐が解かれずり下がったパンツの下から、派手な柄のトランクスが丸見えに成っていた。
 ルキアの指が反り返り始めた一護自身を、トランクスの上から撫で上げる様に刺激する。
「硬く成っておるな」
 そう云って艶然と微笑むルキアは、紛れも無く雌の顔をしていた。
 色気を感じさせない体つきと男みたいな口調と態度の何処に、そんな本性を潜めていたと言うのか。
「ったく、食おうとしてんのはてめえだろ」
 尚も抵抗の態度を見せる事が気に食わないのか、ルキアは答えぬまま棹への刺激を続ける。
 指先がカリ首の辺りに達すると、手をすっと離してじっと一護の顔を見上げた。
 云わずとも何を期待しているのかは判っている、一護もまた同じ事を望んでいた。
 恥ずかしい気持ちを隠しながら、腰を軽く浮かしてもぞもぞとトランクスを降ろす。
 ルキアは膨張し反り返った一護自身に手を添えながら舌を這わせ、時々軽く唇で吸いつつゆっくりと裏筋を舐め上げていく。
 キャミソールワンピースの隙間から垣間見えるささやかなふくらみと、白い下着に視線を奪われる。
「んっ、む」
「うおっ」
 己の手とは全く異質の心地よすぎる刺激に、一護の脳がショートしそうに熱く痺れた。
 やがて片方の手が棹の下でだらしなく鎮座していた陰嚢に伸び、小さな手でふにふにと揉み始めた。
 亀頭に達した唇が包み込む様にそれを覆う。
 舌は割れ目の部分を執拗に責め立て、穴から吹き出る透明な液は全て舌に絡め取られ嚥下される。
 先走りを搾り取るように舐め尽すと、舌で棹を刺激しながら深く口の中へを吸い込んで行く。
 ルキアはなんとかして根元まで咥えこもうとしていたが、決して小さくはない一護自身は彼女の小さな口に納めることは難しかった。
 眉間に皺を寄せて悔しげな表情を浮かべるルキアの頭を、一護は優しく撫でながら、
「無理すんな、充分気持ちいいから」
 寧ろ気持ちが良すぎて、今にも精を放ってしまいそうな状況に成っているとは流石に言えない。
 だが、そんなやせ我慢も長続きはしそうに無かった。
「ルキ、ア、すまん……限界だ。離してくれ」
「ひやだ(嫌だ)」
 ルキアは口を離すどころか、より一層強く吸い付いた。
「うわあっ」
 一護自身がビクビク脈打ちながら、白濁の液体をルキアの口内に放つ。
 ルキアは一護が精を放ち終えるのを見届けてから、棹から口を離すとゆっくりと口内に溜まったモノを飲み干した。


「不味い」
 不貞腐れた表情を浮かべながら、ティッシュの箱に手を伸ばし2,3枚手に取り口元を拭う。
 次の瞬間、白い紙切れは宙を舞っていた。
 両手首を拘束する少しごつごつした手、上を見上げると険しい表情でじっとこちらを見る一護の姿がルキアの瞳に映った。
「一護……?」
 一護の顔が近づいて頬を過ぎ、耳にくぐもった声が響いた。
「足りねえんだよ」
 ワンピースの裾から伸びる細い足に、一護の下半身に居座る硬く生暖かいものが触れて、ルキアはその意味を知った。
 当たり前だ、この年頃の男子が一度放った位で済むわけがない。
 不意にぬるっとした暖かい感触を首筋に覚えて、ルキアは思わず身を強張らせる。
 一護は慣れない手つきでワンピースの肩紐の部分を下ろし、ブラジャーの胸の部分をたくし上げると、ふくらみの上に実る桃色の果実をその唇でついばむ。
「やめ……っ」
 自分にああいう事をした癖に、抵抗するかの様な声を上げるルキアに一護は少し不満を覚える。
 確かに自分はこんな風に女に触れるのは初めてだし、段取りなんて雑誌で見た位の知識しかない。
 ましてや自分の何倍も生きてきた女に、テクニックでかなう筈がない。
『くっそ、何が何でもヒィヒィ言わしてやる』
 果実を啄ばんだまま裾に手を伸ばし、太ももをゆっくりと撫でる様に裾を捲る。
 抵抗する脚の間に割って入り、両足を無理やり広げると上とお揃いの白い下着が露わになった。
 下着の中心に在る谷間に軽く指を這わせると、そこは中から溢れ出る蜜によってしっとりと塗れていた。
 布の上から指を谷間に擦り付けると、ルキアの唇から甘い声が漏れた。
 抵抗が形だけだと気付いた一護は果実から唇を離し上体を起こすと、邪魔な下着を一気に引き摺り下ろしベッドの外に放り投げた。
「もっと丁寧に扱え、一護!」
 お気に入りの一枚をぞんざいに扱われて、ルキア噛み付かんばかりの勢いで怒る。
「あー、悪かったな」
 全く悪いと思っていない態度アリアリな一護の胸倉を掴もうと、ルキアは体を起こし腕を伸ばしたが、軽く押し戻されて再び仰向けになった。
 一護はシャツを脱ぎ捨てると、ルキアの両脚を膝裏の辺りからぐっと持ち上げ、慌てふためく彼女を見つめながらゆっくりと左右に開く。
 布で隠されていた部分が露わに成って、ルキアは恥ずかしさの余り両手で顔を覆い隠した。
「み、見るなっ!」
「俺の散々見たくせに」
 視線は露わになった部分に注がれている。
 中心の妖しく煌めく指を這わせ、指先を蜜で濡らしながらゆっくりと花芯に向かってするすると擦り始めた。
 一護はルキアの耳にしっかりと届くように、くちゅくちゅと淫猥な音を立てながら擦り続ける。
「あっ、一護……やっ、ダメ」
 尚も抵抗を言葉を吐くルキアに、一護は止めを刺すべく今までワザと触れていなかった部分に指を伸ばし、二本の指でそれを包む皮の上からスッと擦り上げた。
「はあんっ!」
「あんまり大きい声出すと、コンが起きちまうぜ?」
 慌てて口を手で押さえるルキアに一護はほくそえむ。
 そして、と先刻まで指で弄んでいた部分に、ゆっくりと顔を近づけていった。
「んんーっ!」
 指からもたらされたもの比べ物に成らない、強烈が刺激が身体を駆け抜けて行く。
 蜜は後ろの蕾を伝ってベッドのシーツに流れ落ちる。
 一護は蜜を指先で掬い取ると、後ろの蕾に塗りつけくりゅくりゅと入口を弄ぶ。
 ルキアは前から後ろからの絶え間無い快楽の波に流されまいと必死に抗っていたが、口を覆っていた手は何時しか己のささやかな膨らみに伸び更なる刺激を求めて動き回っていた。
「い……ちご、もうっ、だめええっ!」
 一護は動きを止めなかった。
「ひっ!!」
 呻きに近い声をあげてルキアの身体がビクリと揺れ、間も無く弛緩した。
 一護が顔を上げると、頬を紅潮させ荒い息をつくルキアの姿げ目に映る。
 目標は達成したようだ、だがまだ終わっては居ない。
 ふと二人の目が合った。
「挿れるぞ」
 ルキアは気だるげに頷く。
 一護は片足を持ち上げ己の肩に足首を載せると、腰を軽く持ち上げ気味にしつつ秘窟の入口へ己自身を宛がった。
 ずるりと自分の中へ熱い塊が侵入するを感じて、ルキアは「嗚呼……」と歓喜の溜め息を漏らす。
 一護は更に奥へを己自身を押し進める。
 入口を散々弄んだものの、中を指で慣らしていなかったせいか、予想以上にその中はきつかった。
 これ以上先へ進めない場所に達し、一護はふうと息を吐き心を落ち着かせる。
 二人が繋がった場所は、ルキアの目にしっかりと映っていた。
 あんな事をして、あんな事をされたにも関わらず、気恥ずかしさで言葉が出ない。
「今、俺達繋がってるぜ?」
「い、いうな、莫迦者!」
 イニシアチブはすっかり一護の手に収まっていた。
 心地よい摩擦を味わいつつ、ゆっくりと己自身を入口付近まで引き抜くと、今度は突き刺すように鋭く貫いた。
「や、ああっ」
 そんな動きを何度も繰り返し、もう一度奥まで押し進めると、ルキアの背中に手を回してぎゅっと抱き寄せた。
 だが、余裕があったのはここまでだった。
 後は無我夢中で抽送を繰り返し、全てを喰らい尽くさんばかりの勢いで責め立てる。
 結合部からはじゅぷじゅぷと卑猥な水音が響き、溢れる蜜がシーツに幾つもの染みを作った。
「やん、あっ……奥に、あたっ……いいっ」
 眠るコンの事を忘れて、込み上げる想いのままにルキアは言葉を連ねて行く。
「俺も、すげえ……気持ちいい」
 ありきたりの感想だと思いつつも、一護は思わず言葉を漏らす。
 流石にそろそろ限界が近づいていた。
「いち…ご、もうっ」
 限界近いのはルキアとて同じ様だった。
 抽送のスピードを緩めつつ、一護はふと頭に過ぎった不安を口にする。
「このままだと、中に……出しちまいそうだ」
「一護の、全部……欲しいっ!」
 その台詞で最後の理性が吹き飛んだ。
 どちらとも無く唇を重ね、隙間無く互いの身を寄せると、より一層激しく彼女の中心を穿つ。
 結合部だけではなく全身に摩擦を感じて、身体ごとその行為を味わった。
 一瞬ルキアの身体が強張り、
「一護っ、いち……はあああっ!」
「ルキアっ!」
 秘窟がヒクヒクと痙攣を始めた刹那、中に熱いモノが広がって行った。
 二人は暫く抱き合ったまま、身体内から生じた熱を感じあっていた。
 先に熱の冷めた一護が、ふぅと軽く溜め息をついてから、まだ呆けているルキアの額に口付ける。
「すっげー、良かった」
 口にしてから己の在り来たりな台詞に後悔したが、ルキアの反応は予想外のものだった。
「……わたしも」
 そう云って腕の中で俯く。
 次の瞬間一護の力を失った己自身が、ルキアの中でむくむくと力を取り戻していた。
「い、一護っ!?」
 困ったように情けない声で一護が尋ねる。
「悪ィ、もう一回いいか?」
 拒む理由は特に見当たらなかった。

 ルキアが風呂に行っている間、一護はもう一人の住人の事を数時間ぶりに思い出し、恐る恐る押入れの扉を開ける。
 そこに見たのは、タオルの目隠しとヘッドフォンで耳を覆われた挙句、ロープでがんじがらめにされ、涙の染みを目元にうっすらと残すコンの姿だった。
 一護は女の怖さを産まれて初めて思い知ったのであった。



(完)



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