ここいらで話題を変えないとマズいな。
「そういや、俺に教えて欲しい事が有るって……」
ルキアはポンと手を叩いて、
「おお、すっかり忘れておったわ。乱菊殿が貴様なら知ってるはずだと仰ってたんだが」
乱菊さんが?
なんか危険な予感がするんですけど、俺。
「『しおふき』とは一体なんなんだ?」
ブハッ。
口に含んでいたお茶と鯛焼きの素敵なコラボレーション、なんて考えてる場合じゃねえ。
乱菊さんあんた、一体こいつに何吹き込んだんだよ。
つーか、もしかして俺達の事バレバレなのか?
「貴様やはり知って居るのだな。知っておるなら教えるのだ!」
俺の襟元を小さな手で掴んで、必死にゆさゆさと揺さぶる。
「知ってるちゃ知ってるがなぁ」
経験ねえんだよな、潮吹かせたことなんざ。
待てよ、こいつ敏感だし、もしかしたら……
「どーしても教えてほしいか、ルキア」
「うむ」
ルキアは胸倉を掴んだままこくりと頷いた。
「良し判った」
俺はルキアをひょいとお姫様抱っこで抱えあげると、パニくってるこいつの額に軽く口付けた。
「れ、恋次っ。ま、まさか、『しおふき』とは」
「お姫様だっこのことでも、接吻のことでもねえ」
事を察したルキアの顔が真っ赤に成って、視線があらぬ方向に泳いでいる。
あーもう俺止まんねえわ。
俺はルキアを優しくベッドに横たえると、今度はその唇に自分のを重ねてみた。
抵抗してくるかと思ったが、俺の動きに合わせる様に必死に舌を絡めてくる。
もぞもぞと動く脚から垣間見える太ももがなんとも色っぽくて、俺の分身にも熱が集まりつつあった。
「着物汚れるかもしれねえから、脱がすぞ」
「えっ、やめっ」
俺はルキアの意思を無視して、するすると帯を解く。
そして、一枚また一枚とひん剥いていった。
「あっ」
俺は思わず声を漏らしてしまった。
貧相だが形の良いな胸の上に、赤い痕を見つけて俺は数日前の出来事を思い出した。
これは俺が付けた痕だ。
こんな着物の襟から見えそうなヤバイ位置に、俺は痕を付けちまっていたのかと動揺する。
「悪ぃな、痕のこっちまったみたいだな」
俺は痕を舌でなぞる。
「んっ、ふぅ、何れ消えるものだと聞いておる」
成る程……そう云うことか。
道理で乱菊さんにバレたわけだ。
つーか、これが隊長で無かったのが不幸中の幸いだったのかもしらねえが。
「はぁ、っつ、んっ」
俺のしつこい胸への攻めで、ルキアの声が段々と艶っぽいものに成ってきた。
秘窟に手を這わせると、溢れる蜜が俺の指先を濡らした。
「ホントにオメー、濡れやすい身体してんな」
「う、五月蝿い!」
両手で顔を覆い隠して強がるこいつの姿は、結構ソソるモノがある。
っつーか、そう云う物言いをされると苛めたくなるのが心情ってもんだ。
「ひゃんっ」
二本の指を容赦なく秘窟の中へ沈めると、空いてる方の手で隠れていた桃色の蕾をむき出しにする。
舌を伸ばして蕾を突きながら指を抜き差しすると、顔を隠していた手離して敷き布をぎゅっと握り締め始めた。
「あんっ、やっ……いいっ」
このまま攻め続けると、ルキアがそのままイッちまいそうだ。
それじゃあマズイ。
俺は本来の目的を果たすべく行動を開始した。
蕾から舌を離しルキアの様子を伺いながら、差し込んでいた指を少し引き戻し、くいっと曲げてその上側を少しずつ探ってみる。
確かこの辺にあるんだったよな、潮吹くポイントって奴が。
ん? ここの感触なんか違うな。
怪しい場所を見つけた俺は、少し力を込めてそこを刺激してみる。
「はあんっ! はわっ」
うわ、すげえ反応。
「れんじ……そ、そのっ」
ルキアが何を云いたいのかは予想が付いてたが、俺は敢えて尋ねてみた。
「んー、どうしたルキア」
「その……ふっ、にょ、尿意が……」
「我慢しろルキア、それ潮吹く前兆らしいぜ?」
「そう……なのか、くぅっ」
間違い無い、ここがこいつの一番の場所だ。
俺は丹念にしつこくその辺りを指で攻める。
やがて、
「で、でるううっ!」
ルキアの叫びと供に、尿道の辺りから勢い良く生暖かい液体が放出された。
愛液とも尿とも違う感じのぬるっとした液体が、敷き布に濃い染みを作って行く。
出来事をイマイチ理解出来ていないのか、呆けているルキアをぎゅっと抱きしめて、俺はその頭を撫でた。
「まぁ、今のが潮吹きって奴だ」
「すまぬ……敷き布を汚してしまったな」
どうしてこいつは、そう云うくだらねーことを気にすんだ。
「気にしねえよ。それよりルキア……続きいいか?」
真っ赤に頬を染めてコクリと頷くルキアの姿に、俺自身のボルテージが一気に上昇する。
さて挑まんとルキアの両脚に手を掛けた時、家の外からバシッという古枝の折れる音がした。
嫌な予感がした俺は、ルキアに服を着て布団に隠れるように指示すると、斬魄刀を構えて静かに外への扉へ向かって行く。
扉をがばっと開けると、物凄い勢いで逃げて行く滅茶苦茶見覚えのある死覇装姿の、男女三人組の後姿があった。
「てんめえええらああああ!」
乱菊さんに檜佐木先輩、ってかイヅルもか!
煮えくり返る思いをなんとか腹に収めつつ、ベッドの上で俺を待っているはずのあいつを振り返った。
「ルキア……オメエなぁ」
待って居るはずの幼馴染は、布団の中で気持ちよさそうにすやすやと眠っていた。
俺はようやく悟った。
俺の恋路にとって最も邪魔なのは朽木隊長では無い。
寧ろ余計な事をルキアに吹き込んだり、いらんお節介や好奇心で動かされているあいつらだっつーことに。
最悪だ。