朽木ルキア大ブレイクの予感パート10 : 616氏 投稿日:2005/07/06(水) 01:10:05
『恋次の漢気大爆発(仮)』
「はぁ」
何度目だろう。
恋次は目の前で大好きなはずの白玉を、匙の先で弄りながら首をうな垂れる幼馴染をじっと見ている。
何か落ち込み気味の幼馴染を甘味処に連れて来たは良いものの、さっきからため息ばかりをついていて会話にも成らない。
放って置けば何れ話し出すだろうと踏んでいたのだが、こう成っては拉致があかない。
仕方なく恋次は自分から切り出す事にした。
「オメーなぁ、何か云いたいことあんなら云えよ。俺に出来る事なら何でもしてやるからよ」
ルキアは手を止め顔を上げる。その言葉を待って居たと云わんばかりの表情だ。
「実はだな、兄様が最近妙に優しいのだ」
「朽木隊長がか? 仲いいのは良い事じゃねーのか」
「その……なんだ、一緒に風呂に入ろうとかそういう事を仰る」
「はぁあああああ!?」
衝撃の告白に思わず椅子から立ち上がってしまう恋次。
周囲の客の視線が一気にこちらに向いた。
コホンと咳払いをして、倒してしまった椅子を直し深呼吸をしながら席に着き、
「それは優しいとか云う問題じゃねえな。で、オメーまさか」
「入るわけが無かろう」
幾ら天然のルキアでも、その辺の分別は有るという事か。
しかし、このままでは何時朽木隊長に彼女をゴチされても可笑しくない。
40年間のんびりと構えてきたが、兄妹間の確執が無くなった今、のんびりとしては居られないようだ。
「ルキア、ここじゃ話難いだろうし、もう少しゆっくり出来る場所に行くぞ」
「白玉まだ食べ終わってないのだが……」
「んなもんまた食わせてやる」
恋次はルキアの細い腕をむんずと掴まえると、会計はツケにしてもらってそそくさと店を出た。
腕を掴んだままずんずんと街の外れの方に向かっていく恋次に、ルキアは不安を隠さず少しおどおどした表情で尋ねる。
元々強引な性格をしている彼である事は知っていたが、自分に対してこういう態度を取ったことは今まで無かったから。
「ど、何処に行くのだ?」
「まぁ、俺の隠れ家みたいなもんだな」
「『隠れ家』! 良い響きだな!!」
ルキアの表情がパッと明るくなる。
こういう所は子供の時と全然変わってないと恋次は想う。
入学式の直前、恋次とルキアがイヅルと出合った、瀞霊廷の外れの林の中にその家は有った。
ここを借りている事を朽木隊長は知らない。
だから、独りに成りたい時や悪友達と騒ぎたい時は、ここで時間を過ごしていた。
「これが貴様の隠れ家か?」
「おう、狭いけどまぁ上がれや」
鍵は掛けた。これで誰に邪魔されることも無い。
土間の向こうに小さな囲炉裏と、畳のベッドが置かれているだけのシンプルな部屋だった。
物が無いだけに散らかしようが無いらしい。
履物を脱いで部屋に上がると、ルキアはベッドの上にぺたりと寝そべって、甘味処で吐いたよりも更に深いため息をついた。
「私こうした隠れ家が欲しいものだ」
ゴロゴロと猫の様にベッドの上で遊ぶルキアの着物の裾がめくれ、華奢で白磁の如き白い足がチラリと覗いた。
年甲斐も無く、己の頬が熱を帯びているのに気付き、恋次は深く息を吸い込んで心を落ち着かせる。
ここに連れてきた以上、恋次の中で覚悟は決まっていた。
今を逃しては何時朽木隊長に先を越されるか判らない。
だが、この鈍いにも程がある幼馴染にどうやって自分の欲求をぶつければいい?
「どうした、恋次。さっきから黙ったままではないか」
「テメーが俺の特等席占拠してるから、困ってんだろが」
「おお、それは悪かったな」
ルキアは身体を起こし、ちょっとだけ枕の方に身をずらすと、布団をぽんぽんと叩きながら、
「ここにすわりたまへ三等兵」
「何が三等兵だ! くそっ」
ベッドの上に腰を下ろすと、無言のまま着物の腰紐を解き始める。
ルキアは幼馴染が一体何をしようとしているのか、一瞬判断にためらった、がその帯を握り締めてこちらを向いた時の表情でやっと悟った。
「……貴様何を」
紐を一度咥えてから彼女の両手首を素早く掴みあげると、恐怖で凍りついた彼女を無視して紐を器用に手首へ結びつける。
「嫌だっ、止めろ恋次!」
自分が逃れられない状況に陥った事に気付いたルキアは足をバタバタと動かし抵抗したが、着物の裾が乱れて恋次の劣情を更に掻き立てた事を彼女は知る由も無い。
紐の端をベッドの柱にきっちり結わえ付けると、暴れる脚を両手で押さえ込み、脚の間に割って入る。ルキアの表情は強張ったままだった。
「『何を』って、判ってんだろ?」
左脚をぐいっと持ち上げると、足首に唇を近づけた。
触れるか触れないかの距離を保ちつつ、上へ上へとゆっくり這い上がっていく。
「いい加減にしろっ」
くすぐったさとゾクゾクとした感覚に、ルキアの身が右へ左へとよじれる。
その度に、紐を結わえたベッドの柱がキシッと音を立てた。
「んっ……」
唇がわずかに触れるたび、足指の先が敷き布に不規則な模様を描いていく。
太ももの辺りに達する頃には内股がふるふると震え、その艶やかで小さな唇をかみ締め何かを必死に堪えていた。
抵抗する事を諦めた右足から手を離し、着物の帯の結び目を解くと、彼女の羞恥心を煽る様にゆっくりと袷を解いていく。
やがて桃色の頂を二つの丘と、古風な着物には不釣合いの少し凶悪な顔をしたうさぎがプリントされたショーツが曝け出され、ルキアは恥ずかしさの余り目を閉じた。
だが、幼馴染の一言は余りにも残酷だった。
「オメー、まだこんな餓鬼っぽいパンツ履いてんのか」
「ダサい褌をちらつかせてる貴様には言われたくない、っつう」
ショーツの中心のぷっくりとした部分を、人差し指と中指を押し付ける様に撫で上げられて、思わず声が上擦ってしまう。
二本の指はその真ん中で脹らみはじめていた蕾の部分を探し当てると、布の上から執拗に攻め始めた。
「やあっ……だめ、恋次……やめろ」
言葉とは裏腹に、あて布の部分は少しずつ湿り気を帯び始めていた。
恋次は蕾を苛めながら身体を寄せると、ルキアの背中に左腕を通し上体を抱きかかえる。
彼の息遣いと鼓動を傍に感じ、羞恥心はより一層高まる。
下肢の刺激が突然止まった。
ホッとしたのもつかの間、左の膨らみに硬い指の感触を感じて、「やんっ」と自分でも信じられない程の可愛らしい声を上げてしまった。
しまったと思ったが時既に遅く、横の男をチラリと横目でみると、こちらを見てニヤニヤと笑っている。
「そんな声初めて聴いたな」
膨らみを弄びながら、右手でじらす様にゆっくりとショーツを降ろ始める。
ルキアは混乱していた。
抗議の言葉をぶつけてやろうと思ったのに、抵抗してやろうと思ったのに、餌をねだる雛鳥の如く口をパクパクさせるだけで声が出ない。
恋次が与えた餌は己の唇だった。
「ん……」
目を閉じて餌を受け入れたルキアの吐息はほんのりと甘く、甘味処での爆弾発言を思い出させた。
もしあの時彼女が朽木白哉の話をしなければ、今こうして彼女を拘束してまで、己のものにしようとは考えなかっただろう。
未だ自分は彼を超える事が出来ていない、けれども朽木ルキアの事だけは優位に立たれるのが我慢ならなかった。
幼き頃から見つめ続けた女を、一度は手放してしまった女を、命がけで守ろうとした女を奪われてたまるものか。
恋次が舌を差し入れると自分から舌を絡ませてきたルキアに少し驚きながらも、露わに成った薄い茂みの奥に潜む深い谷の入り口に指を這わす。
軽く入り口を押すと、行き場を探していた温かい蜜がとろりとあふれ出し、伝って落ちた雫が敷き布に染みを作る。
唇を離すと二人の間に透明な糸が現れ、刹那に消えた。
そして彼女の耳元に顔を寄せ、低くくぐもった声で囁く。
「……もっと、聴かせろよ」
入り口で遊んでいた指が、くちゅと音を立てて押し込まれる。
「ひゃ……はあっ」
中は蜜で満たされ、絡みつくように蠢く肉襞が迫って来た。
指だけでこんなにも気持ち良いのに、己自身を沈めたらどれだけの快楽がもたらされるのか、恋次は想像して身震いする。
初めて知る感覚を拒絶せんと、ルキアははいやいやと頭を左右に振ったが、本気で拒んでいるのではない事は明白だった。
頬は朱に染まり全身はしっとりと汗ばみ、半開きの口からは甘い吐息と途切れ途切れに切ない喘ぎが零れる。
「っと、こっちが留守だったか」
すっかり艶っぽくなった幼馴染の顔をずっと見つめていたかったが、もっと彼女を狂わせて見たいという欲望の方が勝っていた。
首筋に舌を這わせると、ゆっくりと鎖骨を通り抜け、まだ刺激を受けていないもうひとつの膨らみに達する。
ルキアの視線がこちらに向いているのを確認すると、見せ付けるように舌を伸ばし、硬くなった頂を舌先でくすぐった。
秘窟の上に花開く蕾も親指の腹で刺激し、左の蕾にも絶え間ない刺激が与えられる。
三箇所から同時に攻められて、ルキアは恋次の腕の中で身を震わせ、あられもない声をあげる。
「はぁああん、や……ああっ、イイっ」
そうだ、もっと聴かせろ。
俺しか聴いたことの無いその声を、もっと、もっと!
外からの音は何もなく、部屋に響くのは下肢から発せられる淫靡な水音と、ルキアの嬌声だけだ。
ルキアの中がひくひくと痙攣を始めて、達する時が近づいている事を悟った。
「あ……恋次……もうっ」
恋次は答えず、動きを更に激しいものにした。
ビクリと跳ね身を強張らせた次の瞬間、
「あああああっ!」
弓がしなるように仰け反ったルキアの上半身は、力を失って恋次の左腕にすっぽりと収まる。
脈打つ肉壁に囚われて逃げ出せずに居た右手をゆっくり抜こうとすると、またその刺激で彼女の口から悩ましい声が漏れた。
愛蜜でぬらぬらと光る手を目の前でちらつかせ、快感の余韻で呆けていた彼女の意識を呼び覚ます。
「これ、全部オメーがやったんだぜ」
激しい抗議の言葉が返ってくるかと思っていたのに、返って来たのは予想外の台詞だった。
「嫌だ……恥ずかしい」
頬を染めて顔を背けたその仕草が余りにも愛しくて、思わずその華奢な身体を両腕で抱きしめる。
「恋次! 苦しい……貴様の馬鹿力を少しは考えろ!」
しまった、何時ものルキアにすっかり戻ってしまっている。
腕を緩め彼女の頭に蜜で濡れていない方の手を伸ばすと、艶やかな黒髪を指に絡ませながら、
「わりぃ、お前があんまり可愛いからよ」
「たわけが」
不意打ちではない同意の上の口付け。
さっきとは違った甘さを身体全体で味わいながら、二人はその行為に溺れていった。
ルキアの手首の自由を奪っていた紐は解かれ、自由を得たその手は恋次の頭の結び目を紐解き、真紅の髪が重力に従ってパサリと垂れ下がる。
二人を縛り付けて居た物は何も無い。
全ての呪縛から解き放たれた二人がそこに在った。
再び下肢に手を伸ばすと、谷間からは新しい蜜が溢れ始めていた。
「ったく、濡れすぎだって」
「貴様がこうした癖に……」
可愛げの無い物言いに苦笑しながらも、恋次は身体を起こし膝を付くと、ルキアの両足軽く持ち上げゆっくりと左右に開いていく。
開かれた先に在るのは恋次が散々弄び花開かせた蕾と、ぱっくりと開いた蜜を垂れ流し続ける谷間。
全てを見られている。
自分さえも目にしたことの無い部分まで、この男の目で犯されてしまっている。
ルキアは両手で顔を覆うと、消え入りそうな声で呟いた。
「たのむ、見ないで……くれ」
そんな姿を見せられるて、黙っていられる恋次ではない。
太ももに手を沿え蕾を剥き出しにすると、舌を添えて押し付けるようにねっとりと舐め上げた。
「いやああッ!」
ぬめりを帯びた感触に絶叫とも思える声を上げるルキア。
ビクビクと跳ねる彼女の身体をベッドに押さえ込みながら、尚も蕾への刺激を続ける。
ルキアは手を口で押さえ、声を漏らさまいと必死に耐えていた。
無常にも恋次はその手を払いのけ、彼女の試みを阻止する。
「もう……だめ、んあっ! おね……がい」
「『おねがい』の続き、言ってみろよ」
唇をぎゅっと噛み締め、眉間に皺を寄せて押し黙る。
彼女にその先の言葉が紡げる訳など無いことはハナから判っていたが、恥らう姿をもっと見たくて、つい意地の悪い台詞が口をついてしまう。
だが、彼女が何を望んでいるかは良く判っている。
恋次は蜜で塗れた口を手の甲でぬぐい、熱を帯びた己自身に手を掛けて入り口に宛がうと、ためらう事なく一気に貫いた。
引き裂かれるような痛みを感じて、ルキアは悲鳴にも似た声を上げる。
「っつうっ、れんじ、痛っいぃ」
そりゃ痛いだろう、どうも自分のは普通のそれより少々立派らしい。
何処でそれを知ったかなんざ、こいつに居える訳も無いんだが。
圧倒的な圧迫感と肉襞の蠢きだけでもとてつもない快感だというのに、所々がきゅっと締め上げられる感触で目がくらむ。
このまま動かしてしまったらあっという間に果ててしまいそうだ。
気を紛らわせるためと云う訳ではないが、痛みを必死に堪えている幼馴染の目の端に浮かんだ涙の粒を親指の腹でそっと拭う。
ルキアは恋次の首を覆うように、その肉付きの薄い両腕を回す。
「よしルキア、そのまましっかり掴まってろよ」
そう云って彼女の尻に手を掛け身体を抱き起こすと、秘裂に己自身を収めたままベッドの淵に腰を掛け直した。
「きゃあ!」
安定を失ったルキアは落とされまいと、慌てて両脚を彼の背中に回してしがみついたが、落ち着いたところで自分がとんでもなく卑猥な格好をしている事に気付いて赤面する。
だが、身体の至る所が鼓動さえ感じ取れるほどに密着し、まるで自分の全てが恋次に包まれている様な安心感を覚え、下肢に感じていた痛みさえも薄らいで行くようだった。
目前に広がる雷を模した未だ見慣れない刺青、その上に在るのは見慣れた幼馴染の顔。
自分だけを見据える優しい眼差しに、ルキアはようやく気付いた。
そうだ、彼はずっと自分だけを見つめていてくれたのだ。
腐った街で身を寄せ合って生きていたあの頃も、自らその暖かい手を離してしまったあの時も、犯した罪により投獄され命を散らす寸前だったあの時も……
「……恋次」
ルキアの腕にぎゅっと力が篭る。
「あん?」
「わたしを、もう……離さないでくれ」
幼馴染は軽く鼻で哂って、
「テメエが嫌だっつてもそのつもりだ」
三度目の口付けはルキアの方から。
恋次の中でわだかまっていた感情を、内に広がる暖かい波が掻き消して行く。
「手加減なんざしねえからな、覚悟しとけよ」
尻を抱えたままゆっくりと抽送を繰り返す。
「あっ、あうっ……ふぁ」
緊張から解き放たれたルキアの声に痛みを感じさせる物は無く、己の欲望の赴くままに恋次は腰を動かし始めた。
最初はされるがままだったルキアも、指とは違う摩擦から生じる快楽に、ぎこちないながらも身体を上下させ始める。
「やあっ……奥に、あたってる」
ルキアの言葉に答えもせず、無我夢中で彼女の身体突き上げていた。
まるで筆おろしたての餓鬼の様だな、と恋次は余裕のない頭の片隅で想う。
「あうっ、イイっ、いいのおっ!」
艶やかな唇から紡ぎ出される卑猥な言葉の連なりに、恋次は心の底から満足していた。
やがて二人を大きな波が襲ってきた。
「れんじっ……もうっ、だめぇ」
「っつ、俺も……」
「あっ、はあっ……やっ、ふあああんっ!」
身体の中に熱い迸りを感じ、ルキアの意識はそこで途切れた。
「マジ、悪かった。本当にスマン」
ベッドの上で素っ裸のまま土下座をし、必死に謝る幼馴染を見ようともせず、ルキアは彼に背を向けて体育座りをしたままうな垂れていた。
「男は良いよな……出してしまったらそれで終わりだ」
彼女の言葉がチクチクと恋次の胸に刺す。
お互いに欲に溺れていたとは云え、未承諾のまま中に出されてしまった事が、ルキアにとっては腹立たしくて堪らなかったのだ。
彼女が意識を取り戻した時、彼は必死に彼女の股間を布で拭っていた。
その姿が余りにも情けなかったのも、怒りを倍増させた原因である。
「なぁ……ルキア」
返事は無い。
「その、なんだ、今度からは気をつける」
ルキアは恋次の方をチラリと見ると、小さな声でつぶやいた。
「……ばかもの」
次の瞬間、再び幼馴染に襲い掛かる赤髪の刺青野郎の姿があった。
ここからは余談。
後日、とある豪邸に住む女性が自室に引き篭もり、筋肉痛と謎の痛みで苦しんでいるのを家のものが気付いた。
その義理の兄が、痛みの原因を作った犯人の自宅に押し入ったという事件が発生。
犯人はボロボロに成りながらも、不敵な笑みを浮かべて倒れていたとの報告も四番隊から報告されている。