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朽木ルキア大ブレイクの予感パート6 :   四条 ◆JeifwUNjEA氏 投稿日:03/12/26 03:40


「全く、あいつは馬鹿なやつだ」
ルキアさんはそう言い切って、ふんと短い息を吐く。思い出しながら怒っているようだ。
僕が掃除に来ると、ルキアさんは黒崎一護さんとの思い出を一生懸命に話す。自分の中の記憶を吐き出して、
消し去ろうとしている。必死に、楽になろうとしているけれど。
沈黙し、俯いたまま数秒が過ぎた。
そいて、一歩一歩を確かめるようにゆっくりと僕に近付き、僕が伸ばした手をしっかりと両手で握り、全身をふるふると振るわせる。
「一護・・・っ!一、護ぉっ!」
どんな顔をしているか、想像がつかないはずがない。
愛する人に逢いたい。彼女はただそれだけを望んでいる。
黒崎さんの手がもっとも温かく感じられるのだろう。
黒崎さんの匂いがその心を安らげる一番のものなのだろう。
黒崎さんの胸がぐっすりと眠れる所なのだろう。
既に何度も愛し合い、お互いが最高の伴侶であることをその度に確認しあったのだろう。
か細い肩が、揺れている。とても見ていられない。もっと、慰めてあげたい。
寂しさも辛さも、忘れさせてあげたい。
でも、それを僕がしてはいけない。その相手は黒崎さんでなければいけないんだ。
それをしてしまったら、こうして彼女に触れる権利すら僕は失ってしまう。
理性を総動員して、僕はやっと言った。
「ルキアさん」
僕の冷たい声で、彼女はようやく我に返ったようだった。
「すまない。仕事の邪魔をした」
そう呟くように言い、窓際に戻った。
切ない後姿だ。・・・これ以上ここに居たら、僕はきっとあの小さな体を抱きしめてしまう。
「じゃ、また明日」
扉を閉じ、しばらくその場に立ち尽くす。
もっと、一緒にいてあげたい。好意か同情か解らないけれど、僕はそうしたい。
明日からは他の仕事を全て片付けて、ここの掃除をしよう。自由時間をこの中で過ごそう。


(完)