朽木ルキア大ブレイクの予感パート5 :  495氏 投稿日:03/09/25 18:28


「あらら、朽木サンいらっしゃい!」
夜、蜂蜜色の月が照らすこの路地に、死神一人。
手には桶、その中にはタオルとアヒル。それと薄い水色ストライプのパジャマ。
「夜中なんだから煩い声を出すな」
笑顔で死神を迎え入れた下駄帽子に一括する死神。名は朽木ルキア。
ルキアは、仄かに明かりが灯っている店内へと足を進めると靴を脱いだ

「今日は草津の湯ですから♪ゆっくり浸かって下さい」
「もちろんそのつもりだ」

彼女は、下駄帽子…浦原の所へ湯を借りに来ている。
理由は色々とあるがそれは今は放っておこう。
ルキアは浴室へと繋がる脱衣所へと入り、 ぶかぶかとした少し大きめのワンピースを脱ぎ始めた。

「あーそう言えば朽木さ…」
「たわけ!!今から風呂に入ると言うのに入ってくるでない!!!」
浦原の顎にヒットした桶。
…彼の後ろには、一人の少女が居た。
「ん?何だ、どうした。」
白く細い体を大きなタオルで隠しながらルキアが浦原に問い掛ける。
浦原は後ろに隠れる少女の頭を優しく撫でると、 ルキアに見せるように前へと背を押した

「このコ、一緒に風呂入れてやってくれません?」

「……は?」
顔を真っ赤にするツインテールの少女を見ながら、ルキアは素っ頓狂な声を上げた。
浦原と少女を交互に何度も見、きょとりと首を傾げる。
「いやね、このコ…ウルルっつうんですけど、一人じゃ風呂入れ無いんですよ。」
「で、何で私なんだ。」
「いつもはアタシかテッサイが一緒に入ってやるんですが
 今日はアタシもテッサイも用事でちょっと家を空けるもんでねぇ…」
だからお願いします。そう言って小さく頭を下げるとウルルの背中を更に押して脱衣所へと押し入れた。顔を赤くして戸惑うウルルを横目にルキアが問い掛ける
「もう一人小僧が居ただろう。」
「年頃の男の子と女の子を一緒にするワケにはいきません♪」
口元に扇子をあてて言うと、また小さく頭を下げ脱衣所の扉を閉めた。
扇子をあてた口元は、にっと両端が持ちあがっていた…

「……まぁいい………」
ルキアは体を巻いていたタオルを置き、
その白い肌を露にしてウルルの頭を撫で、そして浴槽へと向かった。

「本当に出かけるんだろうなあいつ等は…」
浴槽近くのシャワーを手に取り、プラスチックで出来た椅子の上に座りながら ルキアが脱衣所の扉の方をジっと見る。ウルルはまだその近くに立っていた
「どうした、早くこっちへ来い。」
「………」
ルキアに呼ばれ顔を真っ赤にしながらウルルはルキアの方へと近寄る。
濡れたタイルの上を足早に歩く事によってぱちゃぱちゃとタイルから音がする

近寄って来てもルキアの横にぽつんと立って顔を俯かせるだけそんなウルルの手をルキアが掴み、自分の膝の上に乗せた。
おろおろと慌てるウルルをよそにルキアは浴槽の湯をウルルの頭へざばっとかける
「わっ……」
「一応頼まれたからには面倒見てやらんとな…」
「…ごめんなさい……」
溜息をつきながら面倒臭そうに言うルキアに対し、
ウルルは浦原のように小さく頭を下げると瞳に薄く涙を溜めた。

―自分はこの人に迷惑をかけるべき存在では無い

ウルルはそう思っていたが…
この話の裏には、ルキアと浦原のある思惑が有った
それはウルルに知られる事の無く進んで行く……


(未完)